ルーキー

The Rookie

 

★アメリカ*カジャンザン/シーバート・プロ協力=マルパソ・プロ=ワーナー・プラザース提供 1990年度作品
 

★スタッフ

     

監督■クリント・イーストウッド、製作■ハワード・カザンジャン/スティーヴン・シーバート/デイヴィッド・ヴァルデス、脚本■ボアズ・ヤキン/スコット・スピーゲル、音楽■レニー・ニーハウス、撮影監督■ジャック・N・グリーン、編集■ジョエル・コックス

 

★キャスト

クリント・イーストウッド .... ニック・プロヴスキー
チャーリー・シーン .... デイヴィッド・アッカーマン
ラウル・ジュリア .... ストーム
ソニア・ブラガ .... リーズル
トム・スケリット .... ユージーン・アッカーマン
ララ・フリン・ボイル .... サラ
ピプ・セルナ .... レイ・ガルシア刑事部長
マルコ・ロドリゲス .... ロコ
ピート・ランドール .... クルズ
ドナ・ミッチェル .... ローラ・アッカーマン
サンダー・バークレー .... ブラックウェル
トニー・プラナ .... モラレス
デイヴィッド・シェミル .... マックス
ハル・ウィリアムス .... パウエル
ロイド・ネルソン .... 高速運転手

 

★おはなし
新人刑事がベテラン刑事とコンビを組んで自動車窃盗団を追いつめてゆくお話。

 

★ひとこと

イーストウッドの15本目の監督作。前作が入魂作『ホワイトハンター ブラックハート』だっただけに、今回は息抜きとして製作しているものだが、アクション描写はかなり過激になっている。車の窃盗犯を追う、ベテラン刑事がイーストウッドの役所で、彼とコンビを組まされる若手新米刑事がチャーリー・シーンという、なかなかフレッシュなキャスティングの1作。

『メジャーリーグ』や『ホット★ショット』などで、コミカルな部分を見せていたチャーリー・シーンだが、ここでは逆に、イーストウッドの方がコメディ・リリーフになっていて、その辺りのバディ・ムービーとしての面白さは、『ガントレット』以来の魅力が出ている。

 

★うらばなし

この映画の発想は、もし、ハリー・キャラハンが年老いて、引退寸前になっていたら…というものであるのは明らかで、それをまるでセルフ・パロディの如く嬉々として演じているイーストウッドの、なかなかにお茶目な面を見れる作品で、随所にパロディ的な部分が展開している。

中でも、手錠で縛られてしまったイーストウッドが、敵の一人であるソニア・ブラガにSMチックに責め立てられるシーンは、女性恐怖症でありマゾヒストであるイーストウッドの内面を、そのまま描写した傑作シーンになっていて、実情を知っているファンからすれば、思わず興味津々で見入ってしまう所ではあった。

ラスト・シーンもエスプリが効いていて、思わずあの続きを観たくなってしまうのだが、もし続編が作られてしまったら、あのラスト・シーンの意味がなくなってしまうので、作らなくて正解ではあるのだが。

 

★データ

テクニカラー/パナヴィジョン(パナフレックス・カメラ&レンズ)/スコープ・サイズ/ドルビー・ステレオ/121分

日本公開:1991年2月15日(ワーナー配給)

アメリカ公開:1990年12月7日(WB配給)

 

             

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