ホワイトハンター ブラックハート

White Hunter Black Heart

 

 

 

★アメリカ*マルパソ/ラスター・プロ=ワーナー・ブラザース提供 1990年度作品
 

★スタッフ

監督&製作■クリント・イーストウッド、製作総指揮■デイヴィッド・ヴァルデス、脚色■ピーター・ヴイァテル/ジェームズ・ブリッジス/バート・ケネディ、原作■ピーター・ヴィアテル、音楽スコア■レニー・ニーハウス、撮影監督■ジャック・N・グリーン、編集■ジョエル・コックス

 

★キャスト

クリント・イーストウッド .... ジョン・ウィルソン
ジェフ・フェイ .... ピート・ヴェリル
シャーロット・コーンウェル .... ワイルディング女史
ノーマン・ラムスデン .... 執事ジョージ
ジョージ・ズンザ .... ポール・ランダース
エドワード・トゥドアー=ポール .... レイッサー
ロディ・モード=ロキシビー .... トンプソン
リチャード・ウォーウィック .... バジル・フィールズ
ジョン・レプレー .... 銃器営業マン
キャスリーン・ニールソン .... イレーネ・サウンダース
マリサ・ベレンソン .... ケイ・ギブソン
リチャード・ヴァンストーン .... フィル・ダンカン
ジェイミー・コス .... ダンカン夫人
アン・ダンクレー .... ナイトクラブの女
デイヴィッド・ダン .... ナイトクラブの男

 

★おはなし
ハリウッド黄金時代の1950年代。カリスマ的な映画監督が、新作の撮影にアフリカ・ロケへ行った際に一頭の象を撃つ事に拘り、周囲を惑わせるというお話。

 

★ひとこと

イーストウッド14本目の監督作。ジョン・ヒューストン監督が、『アフリカの女王』の撮影にアフリカへ行った際、現地の象を撃つ事に執念を燃やした…という実話を元にしたピーター・ヴィアテルの小説が原作だが、果たして、イーストウッドが、この物語の何処に惚れたのか、観る前には全く分からなかった事だが、観終わると、何となく理解できるのは、この映画のテーマが、『ブロンコ・ビリー』に通じる部分がある点だろうか。全然違う話だが、『ブロンコ・ビリー』の主人公が、陽とすれば、この映画の主人公の映画監督は、その陰の人物といえ、ある一つの事に情熱を傾けるという、この一途なキャラクターに、イーストウッドは興味を示したのに違いない。

ストーリーも意外なら、スタッフも意外である。原作者と一緒に脚本を担当しているのは、『チャイナ・シンドローム』のジェームズ・ブリッジス監督と、『夕陽に立つ保安官』などのウエスタン・コメディの奇才、バート・ケネディ監督というのは、意外を通り越して、凄く豪華である。果たして、現場でどういうディスカッションが成されたのか、想像しただけで、嬉しくなってくるメンバーだ。

 

★うらばなし

イーストウッドが、実話の映画化に挑戦したのは、『アルカトラズからの脱出』以来、2本目だが、今は亡き、実在の人物を主人公にしたという点では、『バード』に次いで、やはり2本目。初期の監督作から、結構、原作ものを映画にしているのは、それだけイーストウッドが、書物を読んで研究しているという努力の表れだろう。

今回は、自分と同じ立場にある映画監督の役に扮したイーストウッドだが、もしかすると、ジョン・ヒューストン監督とのコンビ作を、一度撮りたかったのではないかと思われ、もし、1本でもあれば、その後のイーストウッドの監督センスに、何等かの変化が加わったのではないかと推測されるが、それも後の祭りである。

尚この作品は、『バード』に続いて、ミニシアター系での単館公開となり、この辺りから、イーストウッドの入魂作は、アート・フィルム扱いされるようになってしまった。

★データ

テクニカラー/パナヴィジョン(パナフレックス・カメラ&レンズ)/ヴィスタ・サイズ/ドルビー・ステレオ/112分

日本公開:1999年11月9日(ワーナー配給)

アメリカ公開:1999年9月14日(WB配給)

フランス公開:1990年5月16日

 

               

inserted by FC2 system