ガントレット

The Gauntlet

 

★アメリカ*マルパソ・カンパニー・フィルム=ワーナー・ブラザース 1977年度作品

 

★スタッフ
監督■クリント・イーストウッド、製作■ロバート・デイリー、脚本■マイケル・バトラー/デニス・シュレアック、音楽■ジェリー・フィールディング、撮影監督■レックスフォード・メッツ、編集■フェリス・ウェブスター/ジョエル・コックス

 

★キャスト

クリント・イーストウッド

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ベン・シッョクリー

ソンドラ・ロック

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ガス・マリー

パット・ヒングル

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ジョゼフソン

ウィリアム・プリンス

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ブレイクロック

ビル・マッキニー

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コンステイブル

マイケル・カヴァナー

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フェイダースピール

キャロル・クック

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ウエイトレス

マラ・コーデイ

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看守

ダグ・マッグラス

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ノミ屋

ジェフ・モリス

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デスク刑事

サマンサ・ドアン

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バイカー

ロイ・ジェンソン

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バイカー

ダン・ヴァディス

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バイカー

カーヴァー・バーンズ

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バス運転手

ロバート・バレット

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パラメディック

 

★おはなし
うだつの上がらないショックリー刑事が囚人護送の任務を受けたものの、何度も殺されかける事件が勃発した為、陰で操っている黒幕と対決する為にフェニックスへ乗り込む…というお話。

 

★ひとこと

イーストウッドの6本目の監督作品。公開前は、“『ダーティハリー』を凌ぐ、新シリーズに挑む!”というキャッチコピーで、宣伝されていたが、同じ刑事アクションであっても、コッチの方は結局シリーズ化されなかったが、多分、イーストウッド自身も、最初からそんなつもりはなかったと思われる。

とにかく、“映画史上空前のスペシャル・イフェクト!”と謳われた、例の4万5千発の銃弾を浴びるシーンが、この映画のハイライトでもあり、それだけを見る映画っていう感じだが、ところがどっこい、意外にも、アクション・テイスト以外の部分に、この映画の面白さがあるのも事実。

ハリー・キャラハンを、もっとうだつの上がらないようにした、ベン・ショックリー刑事を演じるイーストウッドだが、そんな主人公の、ある意味、再生の物語であり、また、汚れた刑事と誇り高き娼婦との、壮大なラヴ・ストーリーとも言える本作は、イーストウッドが、ただのアクション映画の監督ではないという事を、証明して見せた傑作である。

 

★うらばなし

当初は、バーブラ・ストライザンドとの共演作として予定されていたこの映画、何かとトラブルの多い彼女との共演を嫌がったイーストウッドが、是非にと出演を望んだのが、『アウトロー』で、イーストウッド映画初参加だったソンドラ・ロック。この映画を機会に、公私ともにアツアツぶりを示していった二人だが、後のどの作品をみても、この『ガントレット』程、二人の息が合っている作品はなく、そういう意味でも貴重な映画だと言えよう。

元々は、ラスヴェガスを舞台にした、刑事と売れっ子歌手とのラヴ・ロマンスだったこの映画、歌手という部分は、次なるイーストウッド映画『ダーティファイター』に、そのテイストを見出す事が出来るが、この映画に登場したハーレーを乗り回す中年暴走族(?)というキャラクターも、『ダーティファイター』の悪役軍団に引き継がれたのも、見逃せないファクターである。

 

★データ

デラックス・カラー/パナヴィジョン(フィルム)/スコープ・サイズ/109分/ステレオ・サウンド

日本公開:1977年12月17日(ワーナー配給)

アメリカ公開:1977年12月21日(WB配給)

 

          

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