ダーティファイター/燃えよ鉄拳

Any Which Way You Can

 

★アメリカ*ワーナー・ブラザース 1980年度作品

 

★スタッフ
監督■バディ・ヴァン・ホーン、製作■フリッツ・マーネイズ、製作総指揮■ロバート・デイリー、脚本■スタンフォード・シャーマン、音楽監修■スナッフ・ギャレット、音楽指揮■スティーヴ・ドーフ、撮影監督■デイヴィッド・ワース、編集■フェリス・ウェブスター/ロン・スパング

 

★キャスト

クリント・イーストウッド

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ファイロ・ベドー

ソンドラ・ロック

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リン・ハスレー=テイラー

ジェフリー・ルイス

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オーヴィル・ボッグズ

ウィリアム・スミス

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ジャック・ウィルソン

ハリー・ガーディノ

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ジェームズ・ビークマン

ルス・ゴードン

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セノヴィア“マ”ボッグズ

マイケル・カヴァナー

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パトリック・スカーフ

バリー・コービン

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ファット・ザック

ロイ・ジェンソン

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ムーディー

ビル・マッキニー

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ダラス

ウィリアム・オコンネル

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エルモ

ジョン・ケイド

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コラ

ダン・ヴァディス

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フランク

 

★おはなし
ケンカ好きのトラック野郎ファイロ・ベドーが、ストリート・ファイトのチャンピオンと戦う…というお話。

 

★ひとこと

まさか出来るとは思っていなかった『ダーティファイター』の続編である。アメリカでは大ヒットを記録したので、それも当然だろうが、たったの2年で再登場するとは…。前作がどちらかというと、辛口のエンディンク゜(寅さん風?)だったのに対し、こちらは全く正反対の作りになっていて、イーストウッド扮する主人公ファイロ・ベドーも、前作では、ちょっと屈折した心を持っていたのに、今回はストレートなヒーローに変わっている。つまりは、原題が示す通り、前回の“八方塞がり”から脱出したという訳なんだろう。

クライマックスのウィリアム・スミス(B級アクション映画の名脇役)とのストリート・ファイトは、映画史上に残る名ファイト・シーンになっていて、それだけでも、観る価値はあるというもの。笑いやアクションなどの全体的なレベルも、前作より上回っているのは、これが初監督となるバディ・ヴァン・ホーンの演出が、ジェームズ・ファーゴよりも上手いからだろうか。

 

★うらばなし

前作の『ブロンコ・ビリー』で、久々にノドを披露したイーストウッドだが、今回は、いきなりオープニングから、タイトル・バックに登場。あのレイ・チャールズとの掛け合いで展開される主題歌がなかなか快調で、この映画をより明るいものにしようとするイーストウッドの狙いが伺われるようだ。

監督のバディ・ヴァン・ホーンは、ジェームズ・ファーゴに次ぐ、イーストウッド映画で鍛え上げられた助監督出身。弟のウェイン・ヴァン・ホーンは、イーストウッド映画を始めとするアクション映画でスタント・コーディネーターとして活躍している人で、『荒野のストレンジャー』では、殺される保安官を演じていた。兄弟揃ってイーストウッド映画に協力しているところも、イーストウッド的なアットホームさが感じられる。

因みに、今回も登場して、観客の笑いを一気に奪ってしまうオランウータンのクライドだが、前作に登場したオランウータンは死んでしまった為、今回は別のオランウータンが、クライドを演じているが、そんな事は画面上からは、一切分からないのが動物もののイイ所。何でも、今回のはメスだとか。どおりで、イーストウッドとウマが合う訳だ。

 

★データ

デラックス・カラー/パナヴィジョン(レンズ&パナフレックス・カメラ)/ヴィスタ・サイズ/116分 ※ステレオ・サウンド(日本はモノラル公開)

日本公開:1981年1月31日(ワーナー配給)

アメリカ公開:1980年12月17日(WB配給)

 

              

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