テレビ時代のイーストウッド

 

ローハイド

Rawhide

 

★ひとこと

1959年から66年まで、7年間続いた米・CBS製作によるヒット・テレビ・シリーズ。日本では59年11月からNET(現・テレビ朝日)系で放映。初の60分テレビ・シリーズ(故・淀川長治氏の解説付き)として人気を集めた。フランキー・レインが「ローレン・ローレン!」と唄う主題歌と共に、イーストウッドはこのロディ・イエーツ役でお茶の間の人気が爆発。62年にはエリック・フレミングと共に来日した。7シーズン、全217本が作られ、アンドリュー・V・マクラグレン、サム・ペキンパー、バート・ケネディ、テッド・ポストら、錚々たる顔触れが監督に当たっているのでも有名。イーストウッドは、シリーズの人気が下降し始めた64年に、シリーズの合間を縫ってイタリアへ渡り、マカロニ・ウェスタンに出演。3本目の『続夕陽のガンマン』出演後の66年、エリック・フレミングが映画の撮影中に事故死した為、『ローハイド』は実質的に終了した。

 

共演のキム・ハンターと

 

エリック・フレミングと

 

フランキー・レインが唄う主題歌EP盤 こちらは主題曲の演奏盤(EP)

   

          

 

●その他の出演作

Death Valley Days  (1956年)
West Point (1957年)
ハイウェイ・パトロール Highway Patroll (1958年)
マーベリック Marverick (1959年)

ミスター・エド Mister Ed (1962年)

  

●その後の監督作

亡き妻の肖像…魂が棲む画 

     Vanessa In the Garden (1985年)

 

★ひとこと

スティーヴン・スピルバーグ製作によるテレビ・シリーズ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』の1エピソード。ハーヴェイ・カイテル、ソンドラ・ロック、ボー・ブリッジスの出演で、イーストウッドは監督のみ。亡き妻(ロック)を忘れられない画家(カイテル)の幻想的な物語で、これがきっかけでスピルバーグは、『マディソン郡の橋』の出演(後に監督兼任となる)にイーストウッドを指名。その運命的出会いの作品でもある。日本では、1992年6月17日「水曜ロードショー」で初放映。因みに、その時放映された4本のエピソードの内、2本目がトビー・フーパー監督で、3本目がジョー・ダンテ監督という、豪華なメンバーだった(イーストウッドは4本目)。実質的に、これがソンドラ・ロックとのコンビ最後の作品。

スピルバーグとイーストウッド

            

 

ピアノ・ブルース

     Piano Blues   “The Blues” (2003年)

 

★ひとこと

マーティン・スコセッシ・プレゼンツによる伝説のジャズ・アーティストに肉薄したテレビのミニ・シリーズ・ドキュメント“The Blues”の一編「ピアノ・ブルース」をイーストウッドが監督したもの。取り上げているアーティストは、御大が心の底から尊敬しているレイ・チャールズで、伝説の巨人が、伝説の巨人を見守る優しくて暖かい眼差しが、観る者に感動を与える瞬間のショットが素晴らしい。

アメリカ盤DVD 日本盤DVD

 

 

●その後のプロデュース作

ヘンリエッタに降る星 

     The Stars Fell on Henrietta (1995年)

 

★ひとこと

イーストウッドが製作総指揮を担当したテレビ・ムービー。油田を探し求めて流浪の旅を続ける年老いた山師と、彼の一途な行動に影響を受けてゆく人々との心の交流を描いたヒューマン・ドラマで、ロバート・デュヴァル、エイダン・クイン、ブライアン・デネヒーらの出演。他に、当時のイーストウッドの愛人だったフランセス・フィッシャーと、当時2歳の愛娘フランチェスカちゃんも顔を見せている。監督は、『ロング・ライダーズ』等に出ていた元俳優のジェームズ・キーチ。

アメリカ版ビデオ

アメリカ盤サントラCD

 

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