モーリス・シャファー   Lt. Morris Schaffer

職業:アメリカ・レンジャー部隊の中尉。第2次大戦中、“荒鷲の要塞”と呼ばれる崖っぷちの敵地に、イギリス情報部の諜報員スミスと共に、ドイツ軍に捕らわれた米・将軍の救出に向かう任務を帯びる。途中、信じていたスミスの裏切り(?)などに遭い、絶体絶命のピンチに陥るが、持ち前の機転とガン・テクニックで窮地を脱する大した男。この作戦、実は裏の裏に、とてつもない陰謀が隠されていたという結末が待っていて、シャファー中尉は疑心暗鬼の連続。「こんな作戦は、冒険小説家のアリステア・マクリーンしか書けない話だ」と言っていたが、本当にマクリーンが書いていて、ビックリしたとか、しなかったとか。ンな事、言う筈はありませんネ。失礼しました。

登場作品:『荒鷲の要塞』(68)

 

 

ベン・ショックリー   Ben Shockley

職業:フェニックス市警察の刑事。うだつが上がらず、いつも上司からガミガミ言われて、ほとんどやる気がない、いわば窓際族刑事。毎夜、どこかのオンボロ・スナックで、安酒を煽っては朝帰りの日々を送っている、典型的な三無主義者。ある日、ラスベガス警察から、証人を護送する任務を受け、いつものやっつけ仕事と思い、気軽に引き受けたら、これが大間違い。その証人が、実は、警察上層部をも巻き込んだ、汚職事件の重要参考人だった為に、証人と共に全警察・ギャング・殺し屋から狙われるハメに…。ここでこそ、オレの存在証明を明かす晴れ舞台だと、若かりし頃の熱血漢ぶりをじじわと発揮。ありとあらゆる殺しの追っ手を払いのけ、挙げ句にはバスジャックしながらも、フェニックス警察に殴り込みをかけるという、一世一代の大勝負に出る凄いヤツ。多分それは、証人であった大学出のインテリ娼婦に惚れ為に、意地を張っていただけだと思われるが、最後はハッピーエンドを迎えて、男を上げた。おそらく、カカァ殿下になると思われるが…。なお、バスジャックを思いついたのは、フェニックス市警に来る前に勤務していたサンフランシスコ警察時代、スコルピオという凶悪犯が使っていた卑劣な手段を真似たものだと思われる。

※「映画秘宝・掲示板」の名物投稿者・神出鬼没のジャージャーさまのハンドルネームでもある。

登場作品:『ガントレット』(77)

 

 

フランク・スピアー   Lt. Frank Speer

職業:禁酒法時代に活躍したカンサスシティ警察の警部。かつての相棒で、今は私立探偵を開業しているマーフィーが担当している事件に、匂いを嗅ぎつけて介入。が、為に、警察・探偵・ギャングが入り交じった、より複雑な事件、そして銃撃戦へと発展していく。元相棒のマーフィーとは、「猿」「チビ」と罵り合うぐらいの仲の良さで、事ある毎に対立。両者とも、絶対に相手を受け入れない徹底ぶりは、まるで子供のよう。いつも沈着冷静、そして物に動じない冷徹な面を持っている反面、何故かピアノの腕はプロ並み。得意なのは、勿論ジャズ。但し、自分の飲んでいるコーヒーをこぼされたり、ピアノ演奏のジャマをされたりすると、目をヒクヒクさせて、怒り狂う面もあり、そうなってしまったら、ありとあらゆる銃を用意して、相手を殺すまでは、徹底的に攻撃の手を緩めない恐ろしい人間性を発揮。とにかく、手がつけられません。

登場作品:『シティヒート』(84)

 

 

レッド・ストヴォール   Red Stovall

職業:一応、カントリー・ミュージシャン。でも、肺病を患った飲んだくれでもある。長年の夢であったラジオ番組のオーディションを受けるべく、14歳の甥と、老い先短い祖父を連れて、ナッシュビルへ旅立った。祖父を故郷へ送り届け、甥との珍道中を繰り広げながら、ナッシュビルへ到着。オーディションを受け合格するも、長年患ってきた肺病が進行していた為、レコーディングの最中に血を吐いて倒れ、結局そのまま帰らぬ人になってしまった、悲しい男。それをしっかり看取った甥にとって、それは、子供から大人への転換期に於ける、人生の荒波に出航する為の、“青春の門”であった…。因みに、レッドと甥は、本当は、父と息子ではないかという噂が、まことしやかに流れたが、レッドが死んでしまった以上、定かではない。死後に発売された「ホンキートンク・マン」という歌は、ミリオンセラーになったらしい…。が、印税を受け取ったのは、果たして誰…?

登場作品:『センチメンタル アドベンチャー』(83)

 

 

ストレンジャー   The Stranger

  

職業:流れ者のガンマン。取り敢えず、“名無し”。というと、ジョーやモンコと同一人物か、と思ってしまうが、本当の正体は、幽霊…らしい。誰が言ったか知らないが…。どこからともなく、ラーゴという町にやって来て、いきなり女をレイプし、チンピラを数人血祭りに上げるという荒技を見せ、怖がる住人を手玉にとってしまう。そして、その町に舞い戻って来る殺し屋どもをやっつける為の訓練を施し、いざとなった時には、姿を消して、住民を恐怖に陥れてしまうという、謎の人物。結局は、自分の手で、殺し屋どもを全滅させ、また、何処かへ去って行ってしまったが、最後までその正体は明らかにされない。一番弟子についた小人だけは、どうも知っている様子だったが…。その事件から13年後に、今度は、悪徳一味に牛耳られた、カリフォルニアの鉱山町に、牧師姿で現われたいう噂を聞いたが、それが同一人物なのかは、誰も分からなかった、らしい…。

登場作品:『荒野のストレンジャー』(73)

 

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