パーフェクト ワールド

A Perfect World

                         

 

 

★アメリカ*マルパソ・プロ=ワーナー・ブラザース提供 1993年度作品
 

★スタッフ

     

監督■クリント・イーストウッド、製作■マーク・ジョンソン/デイヴィッド・ヴァルデス、脚本■ジョン・リー・ハンコック、音楽■レニー・ニーハウス、撮影監督■ジャック・N・グリーン、編集■ジョエル・コックス

 

★キャスト

ケヴィン・コスナー .... ロバート“ブッチ”ヘインズ
クリント・イーストウッド .... レッド・ガーネット班長
ローラ・ダーン .... サリー・ガーバー
T・J・ローサー .... フィリップ“バズ”フェリー
キース・ザラバイカ .... テリー・ポー
レオ・バームスター .... トム・アドラー
ポール・ヒューイット .... ディック・サトル
ブラッドレー・ホワイトフォード .... ボビー・リー
レイ・マッキンノン .... ブラッドレー
ジェニファー・グリフィン .... グラディス・ペリー
レスリー・フラワーズ .... ナオミ・ペリー
ベリンダ・フラワーズ .... ルス・ペリー
ダリル・コックス .... ヒューズ氏
ジェイ・ホワイティーカー .... スーパーマン
テイラー・スザンナ・マクブライド .... ティンカーベル

 

★おはなし
刑務所を脱走し、八歳の少年を人質にとって逃避行をつづけていた殺人犯の男が、次第に少年と心の触れ合いを感じ始める…というお話。

 

★ひとこと

イーストウッド17本目の監督作は、当代随一のスーパースター、ケヴィン・コスナーとの夢の共演が実現した94年の正月映画として登場した。『ダンス・ウイズ・ウルブズ』で、一足先にオスカーを獲得したコスナーと、その年(発表)のオスカーを得たばかりのイーストウッド、どちらも西部劇を監督・主演してのオスカー受賞だった訳だが、その二人がガップリと四つに組んだのがこの作品。

といっても、西部劇やアクションものでなく、犯罪者の逃避行を描く人間ドラマ、という点が、ある種戸惑いを感じさせるが、コスナーが是非にと指名したというイーストウッドの演出が、まさにタイトル通りのパーフェクトぶりを発揮、見事な傑作になった。

前作の監督作『許されざる者』に続いて、イーストウッドは、主人公のテーマ曲を自ら作曲、エンディングを飾る曲として、感動を盛り上げていた。

 

★うらばなし

当初イーストウッドは、監督のみに専念する予定だった。しかし、主演のケヴィン・コスナーのたっての希望で、最初の脚本にはなかった警察署長役で出演する事を承諾。スクリーン上での初共演となった訳だが、イーストウッド本人も、完全に脇役であるという事を認識している為か、出番は少ない上に、ビリングの順位も、コスナーに1位を譲っている。ファンとしては寂しい所ではあったが、この映画が公開された93年は、春に『許されざる者』、秋に『ザ・シークレット・サービス』、そして年末にこの作品と、我が国のイーストウッド映画史上始まって以来初の年間3本公開という嬉しい年でもあった為、溜飲は十分に下がっていた。

尚、この映画の時代背景は、ケネディが暗殺される年、という事になっていて、コスナーは『JFK』、そしてイーストウッドは『ザ・シークレット・サービス』で、共にケネディ暗殺に絡んだ映画を撮っていて、そんな二人がこの映画で共演しているというのは、偶然と言うには出来過ぎた感じがするのだが。

 

★データ

テクニカラー/パナヴィジョン(フィルム)/スコープ・サイズ/ドルビー・ステレオ/138分

日本公開:1993年12月11日(ワーナー配給)

アメリカ公開:1993年11月24日(WB配給)

 

              

inserted by FC2 system