イーストウッド・ニュース

 

【2001年6月中旬号】

 

『続夕陽のガンマン』、待望の完全サントラCDリリース!

 

マカロニ・トリロジーの3作目にして、イーストウッド=レオーネ・コンビの最後の作品『続夕陽のガンマン/地獄の決斗』の完全サントラCDが、この程リリースされました。イタリア製の輸入盤(GDM)ですが、それまでリリースされていたサントラは、11曲しか収録されておらず、2時間40分の長い作品にしては、曲数が少ないと思っていたら、やはり、こうして完全版がリリースされたのでした。かねてから、完全サントラ盤のリリースが熱望されていただけに、やっと実現したという次第です。

この完全版は、全部で21曲収録。つまり10曲の未収録曲が追加されている訳で、時間も、ほぼ1時間に渡って、とにかくモリコーネ節がタップリ楽しめます。イタリア製なので、ジャケットのタイトルも、全てイタリア語になっていますが、封入されてあるライナーノートは、何故か英語で書かれています。

そして、そのライナーノートを広げたら、上記のような各国のポスター集になっていまして、ちゃんと日本のポスターが掲載されているのが、なかなかイキです。

イーストウッド映画のサントラといえば、つい最近も、ドイツ盤で『ガントレット』がリリースされましたが、本国アメリカでは、戦争アクションものの2本『荒鷲の要塞』と『戦略大作戦』も、最近になってリリースされたばかりで、このところ、ちょっとした、イーストウッドのサントラ・ブームになっている模様です。特に、『戦略大作戦』は、アナログ盤が長らく廃盤状態だったので、このリリースは、実に嬉しいものです。

映像ソフトとしては、DVDが主流を極めていて、昔のように、サントラ盤なんて要らないと思ってしまいがちですが、やはり、単独で音楽を楽しむには、まだまだサントラが必要です。これを機会に、音の方でも、イーストウッド作品をコレクションしていきたいものですが、でも、まだまだリリースされていない、イーストウッド映画のサントラが多数あるので、これからの動向を興味深く、見守っていく必要があるかと思います。

ジャケットのチープさが、却って目を引く、『ガントレット』ドイツ盤(ワーナー)。

初のCD化で、収録曲は、アナログ盤と同じ。音楽は勿論、ジェリー・フィールディング。

 

アナログ盤がコレクターズ・アイテムと化していた『戦略大作戦』。

これも初めてのCD化。曲目も、アナログ盤と同じだが、このCDは、同じラロ・シフリン作曲の『シンシナティ・キッド』とのカップリングになっている。

 

『荒鷲の要塞』のサントラCD。

アナログ時代には、何度か再発されたが、今回が初のCD化。音楽は戦争映画は大得意のロン・グッドウィンが担当。因みにこのメーカー(『戦略大作戦』と同じ米・ターナー・レコード)からは、

他にも『特攻大作戦』(ロバート・アルドリッチ監督、フランク・デ・ヴォール音楽)もリリースされている。

 

     

それと、これはイーストウッド映画ではないですが、70年代初頭に、イーストウッドの『ダーティハリー』と並んでポリス・アクション映画の金字塔に輝いた(オスカーにも輝いた)『フレンチ・コネクション』のサントラCDも、遂にリリースされる事になりました。アナログ時代にも、一度もサントラ・リリースがなかったこの映画ですが、ここに来て遂に発売! それも、2作目も同時収録されたお徳用盤で、全34曲・総計75分間、怒濤の如く、ドン・エリスの乾いたテーマ曲を聴く事が出来るというすぐれ物。「ダーティハリー・アンソロジー」を聴いた後には、是非、続けて聴きたいサントラではあります。

 

inserted by FC2 system