クリント・イーストウッドが、『恐怖のメロディ』（７１）『荒野のストレンジャー』（７３）に続いて監督した『愛のそよ風』“Breezy”（７３）が、遂にＤＶＤリリースされる事になりました。

イーストウッド作品としては、唯一日本で未公開のこの作品、僅か数回、テレビ放映されたのみで、今までビデオすら発売されていなかった幻の作品でありますが、この度晴れてＤＶＤ化され、陽の目を見るに至ったのは喜ばしき事であります。

日本で未公開だった理由は、これが監督オンリー作である事、地味なラヴ・ストーリー（人間ドラマ）である事など…、が挙げられますが、当時は、イーストウッドが出演していない作品は、話題にならなかった為、それも当然のような気がしますが、後に『マディソン郡の橋』で、完璧なラヴ・ストーリーを作り上げる事に成功したイーストウッド監督にとって、その試金石になるべく監督したこの作品が、こうしてＤＶＤリリースされるという事は、そのルーツを探る意味に於いても、これは重要な事だと思います。

また、最近の『ミスティック・リバー』のヒットなどを見ても、監督オンリー作でも、十分興行力がある事を証明してみせた訳で、今回この作品が取り上げられた事は、ファンにとっても、嬉しい事に相違ありません。テレビ放映を見逃したファンにとって、長らく幻の作品扱いにされていたこの映画が、遂にみんなの目に触れる事は、『ミスティック・リバー』公開に続いて、今年の話題になる事でしょう。

気になる特典は、今のところ、音声解説、予告編、ラジオ・スポット等が予定されているようですが、全てに於いて、まだ未定ですので、詳細が分かり次第、掲示板等でも順次お知らせしていきます。

なお、今回のリリース情報は、あくまでもアメリカでの話で、６月１日リリース予定になっています。まだ３ヶ月半ほど先になりますが、近い内に日本盤もリリースされるのは間違いないと思います。いち早くアメリカ盤をゲットするか、或いは、日本盤が出るまで待つか、は、大いに悩むところですね。（ドラマ中心なので、日本語字幕はあった方が良いかと…）

因みに、管理人は、この作品のテレビ放映版をエアチェックしたビデオを有しておりますので、もし、日本盤ＤＶＤに日本語音声を収録する予定がありましたら、いくらでもご協力させて頂きますので、メーカーの関係者の方々、宜しくお願い致します。