マディソン郡の橋

The Bridges of Madison County

 

                                             

★アメリカ*アンブリン/マルパソ・プロ=ワーナー・ブラザース提供 1995年度作品
 

★スタッフ

     

監督■クリント・イーストウッド、製作■クリント・イーストウッド/キャスリーン・ケネディ、脚色■リチャード・ラグラヴェンス、原作■ロバート・ジェームズ・ウォーラー、音楽■レニー・ニーハウス、撮影監督■ジャック・N・グリーン、編集■ジョエル・コックス

 

★キャスト

クリント・イーストウッド .... ロバート・キンケイド
メリル・ストリープ .... フランチェスカ・ジョンソン
アニー・コーリー .... キャロリーン
ヴィクター・スレザック .... マイケル・ジョンソン
ジム・ヘイニー .... リチャード・ジョンソン
サラ・キャスリン・シュミット .... 若き日のキャロリーン
クリストファー・クルーン .... 若き日のマイケル
フィリス・リオンズ .... ベティ
デブラ・モンク .... マージ
リチャード・レイジ .... 弁護士
ミシェル・ベネス .... ルーシー・レッドフィールド
アリソン・ワイヤーゲート .... 子供
ブランドン・ボブスト .... 子供
パール・ファースラー ....
R・E“スティック”ファースラー ....

 

★おはなし
アイオワ州マディソン群の片田舎に住み平凡な主婦として穏やかな毎日を送っていたフランチェスカは、ある日、夫と子供が留守の間、訪ねてきた旅のカメラマン、ロバート・キンケイドと親しくなり、遂に一線を越えてしまう…というお話。

 

★ひとこと

ロバート・ジェームズ・ウォーラーのベストセラー小説を映画化した、イーストウッドの監督18作目。日本でも原作がベストセラーになっていた為か、タイトルの知名度も高く、秋の公開という時期的なハンディをものともせず、特に、普段映画を観ないような中年カップルをも動員して大ヒット。日本に於ける、イーストウッド映画最高のヒット作となった。

映画では別段珍しくない、“不倫”をテーマにした映画だが、そのイノセントな魅力と、結局は別れなければならない運命の過酷さが共感を呼び、20世紀最後の悲恋のラヴ・ストーリーとして大傑作に仕上がったのは、さすがにイーストウッドの実力はたいしたもの。

ノッているイーストウッドはここでも、エンディングに流れるテーマ曲を作曲。数々のジャズの名曲の中に入っても、ヒケをとらない素晴らしい曲に仕上がっているのは、イーストウッドが天才である事を物語っている証拠だと思う。

 

★うらばなし

これはスティーヴン・スピルバーグが主宰するアンブリン・エンターテインメントとイーストウッドのマルパソ・プロとの共同製作である。最初に原作の映画化権を手に入れたのは、アンブリンのプロデューサー、キャスリーン・ケネディで、彼女はスピルバーグに演出の打診をし、スピルバーグは主演にイーストウッドを指名。以前、スピルバーグ製作のテレビ・シリーズ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』の1エピソードの演出に、イーストウッドを起用した事のあるスピルバーグは、その時からもう一度、今度は劇場用映画で一緒に仕事をしようと思っていた訳だが、スケジュールの都合がつかず、撮影直前になって降板。代わりに抜擢されたのが『ドライビング・ミス・デイジー』でオスカーを獲ったブルース・ベレスフォードだったが、イーストウッドと意見が合わず、これも降板。理由は、どうも予算がかかり過ぎるような撮り方をしたから、と、後にイーストウッドは述懐していたが、この映画を、完全なる低予算映画として製作したかったイーストウッドは、それが出来るのは自分しかいないと察知、18本目の監督作品としてメガホンを取ることになった。

この映画からイーストウッドは、自分のレコード・レーベル“マルパソ”を設立。自作の映画のサントラを始め、ジャズの名盤も、続々とリリースしている。

 

★データ

テクニカラー/パナヴィジョン(フィルム)/ヴィスタ・サイズ/ドルビー・ステレオ・デジタル/135分

日本公開:1995年9月15日(ワーナー配給)

アメリカ公開:1995年6月2日(WB配給)

 

 

         

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