ザ・シークレット・サービス

In The Line of Fire

 

★アメリカ*ウォルフガング・ペーターゼン・フィルム=アップ/ローズ・プロ=コロムビア映画&キャッスル・ロック・エンターテインメント提供 1993年度作品

 

★スタッフ

     

監督■ウォルフガング・ペーターゼン、製作■ジェフ・アップル、製作総指揮■ウォルフガング・ペーターゼン/ゲイル・カッツ/デイヴィッド・ヴァルデス、脚本■ジェフ・マグワイヤー、音楽■エンニオ・モリコーネ、撮影監督■ジョン・ベイリー、編集■アン・V・コーツ

 

★キャスト

クリント・イーストウッド .... フランク・ホリガン捜査官
ジョン・マルコヴィッチ .... ミッチ・リアリー
レネ・ルッソ .... リリー・レインズ捜査官
ディラン・マクダーモット .... アル・ダンドレア捜査官
ゲーリー・コール .... ビル・ワッツ捜査部長
フレッド・ダルトン・トンプソン .... ハリー・サージェント主任
ジョン・マホーニー .... サム・キャパグナ班長
グレゴリー・アラン・ウィリアムス .... マット・ワイルダー捜査官
ジム・カーリー .... 大統領
サリー・ハフス .... 大統領夫人
クライド・クサツ .... ジャック・オクラFBI捜査官
スティーヴ・ハイトナー .... トニー・カルドゥッチFBI捜査官
トービン・ベル .... メンドーザ
ボブ・スコット .... ジミー・ヘンドリクソン
ホアン・デ・リオジャ .... ラウル

 

★おはなし
大統領暗殺を企む謎の男と老練なシークレット・サービスが対決するお話。

 

★ひとこと

イーストウッド映画久々の、マルパソ・プロ以外の製作会社の作品である。監督も、イーストウッドお抱えの弟子監督ではなく、他の分野で活躍してきた中堅監督というのも、珍しい作品。そしてまた、『アルカトラズからの脱出』以来、14年ぶりのワーナー以外の映画会社への出演であり、コロムビア映画はイーストウッド初見参である。

今回は完全に出演オンリーの作品で、その為か、リラックスしているように思えるが、映画はかなりハードなアクション映画になっている。ケネディ大統領の暗殺を防げなかった主人公のシークレット・サービスに扮するのがイーストウッドで、今一度、現大統領の暗殺指令が下った今、何とかそれを阻止しようと、体を張って守り抜く、老いたシークレット・サービスの戦いぶりを、これまたイーストウッド・アクションの集大成とも言うべき感覚で描いた、イーストウッド映画らしからぬ、ドッシリとしたアクション映画に仕上がっていて、前作『許されざる者』に続いて大ヒットした。

 

★うらばなし

監督のウォルフガング・ペーターゼンは、『Uボート』のドイツ人監督だが、ハリウッドへ渡ってからは、エンターテインメント性豊かなアクションものを中心に活躍していて、この映画も、そんな中の1本だが、まるで、“その後のダーティハリー”のような映画になっているのは、見逃せないポイントであり、イーストウッドがハァハァ息を切らせながら、走り続ける様は、あたかも、『ダーティハリー』のパロディのようで、ペーターゼン監督のイーストウッド・ファンぶりが伺えるシーンではあった。

因みに、ペーターゼン監督は、2000年にヒットした『パーフェクト ストーム』の劇中、嵐の中の船室で、ジョージ・クルーニーが、部下たちに、「ビデオを見ろ」と薦めるビデオが、イーストウッドの『ペイルライダー』だったという楽屋落ちをやっており、相当ファンであるようだ。あれがもし、ソニー・ピクチャーズの映画だったら、もしかすると、この映画が選ばれていたかも知れず、何とも恐ろしい事である。

 

★データ

テクニカラー/パナヴィジョン(フィルム)/スコープ・サイズ/ドルビー・ステレオ/128分

日本公開:1993年9月15日(コロムビア/トライスター配給)

アメリカ公開:1993年7月9日

 

 

                

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